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雪乃・舞依と志乃神・晃の設定などを徒然と、いや適当に・・・。SSとかバトンとかで ============================================================  このブログにおいてある作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用のイラストとして、作成を依頼したものです。  イラストの使用権は雪乃に、著作権は書いていただいたイラストマスターに、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。 ============================================================
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えーっと、何処まで話したっけ・・・
あ、そうそう。実はそのお姉さん能力者だったんだよね。
その時はよく知らなかったけど、裏に居る人間じゃないのに能力つかえるって事に驚いたな~
それまでに会った能力者なんて・・・大体敵だけだったし

でも、珍しいからって。
そのまま留まり続けた事が間違いだった。

それじゃ、続き行こうか


=================================

「よしよし、やっぱ小僧もただの人間やなかったんやな」
「・・・」
「心配せんでえぇ、ちょっとした確認やから」
「お姉さんは?」
「美しく可憐で美人なお姉様」
「・・・ウツクシクカレンデビジンナオネーサマー」
「うんうん、よろしい。 で、なんやのん」
「んー・・・何の能力者か?」
「フリッカー×フリッカー」
「何それ?」
「小僧、自分も使えるのも知らんの?
 音楽に関係した能力やね、私のは歌と弦の演奏やけど」
「音楽・・? 僕は狼・・・だけど」
「男は狼っちゅーなー、はいはい。つまらん冗談はええから、はよ自分のこと話し」
「ソーじゃなくて・・人狼、狼の能力者だよ」
「冗談はええって、そん何聞いた事ないし なんや、自分もフリッカーなん知られとうなかったん?」
「この何弁喋ってるかわからない日本人め・・・!
 だから、ホントに狼!!」
「やったらはよ証拠見せ・・」
「狼変身(ぼふっ」
その場に黒ワンコ狼になってしゃがみ込む。
一般人が如何見えるかわからないけれど、お姉さんならコレで十分伝わるはず・・・
「・・・これはこれは 見事なわんこヤネ」
「狼ッ!」
「どっちでもええわ、もっとはよしっとれば・・・狩りにでもつかっとたのに(ぼそり」
「人の価値を労働しかないみたいに・・・」

「んで?」
「・・で?」
「つまり小僧はコレまでの仕事全力出してやってなかったんやな」
「え」
「ただの人間や思うとったさかいなぁ・・・倒れんように気をつけといたのに」
「いやいやいや、普通だったら絶対倒れてるレベルだったと思うけど!?」
「これからはもうちょい手荒でも大丈夫そうやなぁ」
「父さん、早く迎えに来て・・・!」


「いや~、ほんとただの頑丈な一般人やったらどうしよう思うたわ」
「世界結界がきっと何とかしてくれるよ・・・うん、きっと」
「実はメンタマ潰れかけとったからなぁ、ちゃんと回復効いて良かった~」
「まって、さっきただのかすり傷って!?」
「一般人やったら歌で治しました~なんて、そんなん信じらんやろ?」
「目、ボクの目ーー!?」
「落ち着けや(ドゲシッ」
「やっぱり重体だったんj ごふっ」

================================
こんな風に遊んでないで、津波が通り過ぎた後にすぐにこの場を離れていれば・・・
きっと、次の地獄を見なくて済んだ。

「人が・・・犬に・・・」
「・・・彼女は魔女?」
「村に戻るぞ、動ける人間は全てかき集めてくるんだ!」


ちょっとした油断だったんだよ。
ボクだけじゃなく、お姉さんも珍しく能力者とあったんだろう。
だから、人に聞かれる事が、どれほど危険か・・分かってなかった。

此処から先は記憶が曖昧な所も多くて・・・コレまでよりもっと端折ることになるけど
あっけないほどに終わりはすぐに訪れた。

========================

追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる、追いかけてくる追いかけてくる、追いかけてくる
何が起こったのか、よく分からないままに逃げ出していた。

たしか・・・お姉さんと話してて・・・エンジン音、そう・・なんだかエンジン音が煩いな・・って思いながら
他に知ってる能力者は?って質問に・・・魔剣士っぽい一族がいるって答えようと口を開き、
壁をぶち破って爆走してきたトラックに撥ねられた。

防具がなかったら多分一撃で瀕死まで追い込まれてた、
もしも事故に巻き込まれても大丈夫なように、頑丈なだけが取り得の服をきてたのに
その衝突だけで完全に吹き飛ばされて、役立たずになった。
「・・・・・は?」
「・・・・なんや!?」
「何でこんなものが!!」
「え、小僧、今、撥ねられ なんでうごk」
「話は後まわしに、逃げるよ!!」
混乱してるお姉さんの手をとってその場から全力で走り始める。
車によって正面玄関は使えないだろうから・・・裏から・・・

そこから、追われ始めた。姿は見えないのに何処からか撃ってくる敵。
何で攻撃されているのか分からない以上、下手に攻撃を返すことが出来ない。
父さんの冗談にしては性質が悪い殺傷力のある武器だ。
散弾銃、それも射線途上で炸裂するタイプの・・・
逃げないと・・・今は・・・まだ・・・!

追いかけてくる・・・なぜ?
殺しに来ている・・・何のために?
耳を澄ましても聞こえるのは火薬の炸裂する音だけ。
時折怒号が聞こえるけれど、何を言ってるのか分からない、
・・・こんなことなら、お姉さんに少しでも此処の言葉を習うんだった!
「なんや・・・魔女?・・・悪魔やら・・何の事や・・・」
「何いってるのかボクにはさっぱりなんだけど・・・聞こえる?」
「言葉分かってても・・なんでこないなこと言われてるんか、分からん」
「なんて言ってるのさ、なんで、殺されそうになってるの!」

「・・・化け物やら、悪魔やらなんか色々言われとん」
「・・・・・・なんで・・・また、いきなり・・・って言うか・・敵は・・・誰?」
「この声は・・・村の衆や、いくつか聞き覚えのある声が・・・」

その時真正面の茂みから銃を構えた若者達がこちらを憎しみの目で見つめながら引き金を引いて、
お姉さんの声が「あかんッ!!」  後ろから突飛ばされ
轟音。転がる。銃声。動けない。足が。竦み。助けられたと理解して。その代償がどうなったのか。
理解を拒み。一度の衝撃で世界は暗転し。続いて幾度となく彼女の中で銃弾が弾け、
鉄が内臓を食い破っていく音が、音、おと音オト音―――

なんとか、小僧は助かる。思考は一瞬。衝撃。内部で貫通、圧迫。灼熱感。
内臓を引き裂いて破裂きっと散弾が生臭いものが喉の奥から逆流して
ほねがぺきぺきぺきと呼気がなく肺が空、からっぽ?
全身にだるい痛苦が走って指が動かず暖かく寒くなって涙が動きたくない臭い
―――――――痛い。
諦めて             嬉しくも                    終わった、かな

「・・・お姉さん?」
「・・・・・・・・・こふっ
「・・・冗談は、良いからさ。あの、当たってないよね?庇えたんだから・・避けてる・・よね?」
声がどうしようもなく震える、聞かなくても分かりきってる事を、ソレでも信じたくなくて
助けたから死ぬなんて、認めたくなくて。
コレは、能力者でももう、駄目だって、誰か嘘だと――

周りで銃口が、ボクを捕らえて、うるさい、なにかしゃべってる。
悪魔?誰が?誰が何をされた?なにかした?
違う。ホルダーに手を伸ばす。弾なんていらない。
悪魔は、僕らじゃない。僕らはただ、家族として。
何もして無いのに、なのに、何で?
何もしないのに、すぐに殺しに来るなんて、話がおかしい。
だから、

ア ク マ ト ハ オ マ エ タ チ ダ ! ! !

=================================
・・・結果的に言えば、其処から村人達と、ボクの引き金が引かれる事はなかった。
皆まとめて、真っ二つになったから。

「道塞ぐわ質問には答えねーわ、んでお前は殺されそうになってるわ、
とりあえず殺したけど良かったのか?」
今斬ったばかりの死体を踏みつけ、蹴り転がしながら大剣を肩に担いだ死神が立っていた。
つまらなそうに、くだらないゲームだといわんばかりに。
怒りでもなんでもなく、邪魔だから殺した。
「・・・・・(ぺたん」
銃を構えたままその場にへたり込む。守るべき一般人に殺意を抱いた。
その事実に青褪めながら。
「三日ほど前からこの辺りうろついてたんだがよ、なんか狼を使い魔にしてる女がいるとか」
「お世話に・・・なってただけだよ」
「世話に、ねぇ?そこで虫の息になってる女か」
「・・・」

惨状を見たくなくて、振り向けなかった。
その隣を、シノカミは通り過ぎていく。
「・・・あぁ、こりゃもう駄目だな。完全に中身がグチャグチャだわ
 おい、別れの挨拶ぐらいしたらどうだ」
「そんなの・・・出来るわけ・・・」
「こっちの女はそうでもないようだが?」
「・・・」
「まだ懸命に声出してんじゃねぇか、逃げて、だか助けてだかわかんねぇケド」
「っ!どいて!!」
シノカミを突飛ばして重体のお姉さんの手を掴む
「・・・何、何を言おうとしてるの・・・」
「・・怪我、ない・・・?」
「ないよ・・かすり傷一つ・・無い」
「・・・良かった・・・」
「でも・・・お姉さんが・・・・・・代わりに」
「・・・・・・えぇ、から」
「・・・ごめんなさい・・・」
「もう・・痛ないし・・・」
「ぇ・・・」
「多分・・もう、死んでまうなぁ」
「嘘、嘘だ・・・嘘だッ」
「やかましい、最後くらい、静かに聞きや」
「わうっ・・・」
「助けた代わりっちゅうか、妹を・・・頼みたいんや」
「妹・・・」
「風茉利・・・イオ」
「イオ・・?」
「全然・・・成長してへんから・・・男の子にしか、見えんと思うけど・・・頼む、わ」
「わかった・・・絶対・・・見つけるから・・・ボクが・・・!」
「お願いな・・・」

「そろそろ限界か・・・カノン、撃ち殺せ」
「・・・あっさりと、出来るわけ・・無い事を!!」
「愚直でももう一度言う、今すぐ撃て。痛みが無いだけで苦しくないわけじゃない
 ・・・撃たなければ俺がそっ首斬りおとす」
「・・・・・・」
「選べ、今すぐ」

===========================

赤く濡れたボクを背負いながら、右手に持った手帳を読み上げる凌神・明。
「風茉利・命樹 15歳 ♀ 両親・妹と共にこの地に移ってきたものの
 真夜中に野生動物の襲撃により両親が絶命。
 同時にこの時に能力者に覚醒したと思われる。
 スペード×・・・よく分からん、なんか踊りらしい」
「・・・妹は?」
「風茉利・依緒 年齢不明 戸籍上♀ ただしある種の遺伝のため、どちらとも言い切れない
 注意すべき点としては、彼女はまだ覚醒してない。素質すらあるのか分からんな」
・・・大変な事を引き受けたと思う・・・一方で、ソレだけで良いのかと感じる自分も居る。

「お姉さんの激痛が消えたのって・・・」
「あぁ、俺が麻酔代わりに神経切っただけだ。もう・・・間に合わないからこそ出来た荒療治だが」
「・・・感謝は、しないよ」
「結構だ。間に合わなかったからな」
「・・・・・もっと早く、助けて・・欲しかった」
「殺意が合って始めてこの辺りだって分かったんだっつの
 文句なら親父さんに言え」
「・・・父さん、来てるの?」
「小学生が一人でこんなところまで来れるか?」
「ハイジャックでもして来たのかと」
「おぉ、帰りはそれでいくか。金もかからねぇし」
「・・冗談」

「まぁ、帰る前に」
「・・・?」
「俺たちにはもう一仕事残ってるぜ」
「・・・村人・・・は全員いなくなってたし・・・妹探し・・?」
「ソレはサクラヤに任せればいい。・・・そうじゃなくてな、あの村
 金がねぇのに散弾銃とかでけぇトラック有ったんだぜ?
 どう考えても、怪しいだろ」
「でも・・有った所で・・おかしくないし・・・」
「悪魔だから直ぐに殺しに来るか?普通、逃げるんじゃねえの?」
「津波を起こしたと思われたら・・来るかもしれないじゃないか・・・」
「・・・お前、ノリ悪いな。ちょうど良くイライラぶつけられそうな理由があるんだぜ?」
「・・・つまり?」
「八つ当たりに金品強奪してこようぜ」
「・・・嫌って言っても」
「無論引きずっていく。 ははは、それに・・・恩人を殺した後で、何ヲ躊躇ウ事ガアル?」
「あんたに殺されるぐらいなら・・・僕が、ボクの責任を果たしただけだよ・・・」
ケタケタと笑う悪魔(笑)をみやって、返り血を舐める。
最後に、抱きしめたまま逝った彼女の血を舐めて、溜息一つ。

「・・・はぁ・・・楽にする為でも。 それでも・・・家族を撃ちたくはなかったよ・・・」
さよなら・・・一ヶ月だけの・・・優しい姉さん。
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HN:
雪乃・舞依
年齢:
29
性別:
女性
誕生日:
1994/09/22
職業:
中学生雪女
趣味:
読書、スライム弄り、他人と(で?)遊ぶ
自己紹介:
外の事をあまり知らなかった為に人と上手くかみ合う会話が数人にしか出来ない。喋りも沈黙の多いまったりペースだが人を弄る時だけは素が出て一方的に捲くし立てて相手を貶める。
いたずらっ子だが時々常識外れの大ぽかをする。
動物の鳴き声で幾つかウソを教えられている。
(例:猫はメェ~って鳴くんだよっ!?)
スライムマスター(幻獣使い?)
最近は割とほわほわと彼氏に甘えている。
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