事の顛末

寝室を逃げるように後にして。
何事も無かったかのように一日の家事を始めようと・・・・
昨日の真夜中に忍び込んだ厨房へと歩く。

記憶が定かでは無い以上、何をしたのかは分からない。
否、聞けば分かるだろうが・・・聞きたくないというべきか。

頭を抱えながら昨日よりも軽くなった足取りで厨房のドアを開けた。

その先は・・・惨状でした。

凍りついた――――道具棚、冷蔵庫、水道・・・
部屋にあるありとあらゆる物が氷結している。
夏場とは言え流石にありえない程の寒さに慌ててドアを閉め、その場から逃げ出す。

「こ、コレは一体・・・どうなってますの・・・！？」

全く身に覚えの無い事とはいえ、最後に意識を保っていた場所である・・・・
自身が何かをしでかしたであろう事は容易に想像が出来るが、何故そうなったのかもわからない
ある意味恐怖以外のなんでもなかった。

「ほ、他の方は！誰か居たのでは・・・・！」

普段なら絶対にしないような全力疾走で館の大広間、普段から館の住人が集まる場所に駆け込んだ。
すると、ココも別の意味で惨状が広がっており、
まぁ・・・一言で表すなら・・・
死屍累々
といえる状況で・・・
つまり、「屋敷の住人が各々バラバラな体勢で倒れている」

祈「Σココもですか」
晃・全「「おー、起きたかクソ犬・・・」」
祈「こ・・・この惨状は一体・・・・？」
晃「どうもこうも」
全「全部お前が引き起こした事だろう」
祈「・・・」

晃「昨日の深夜にマーヤが見つけて・・・・・その後すぐに倒れたろ？」
ジェノム「厨房氷漬けにしおって、バカモノ(カタカタ」
祈「あ・・・アレは何で凍ってましたの？」
雪乃・願「「アビリティー」」

祈「あら・・・アビリティ？」
雪乃「多分フロストと・・・・・」
願「ライカンだね～♪」
晃「騒ぎを聞きつけて駆けつけてみればドンドン凍る凍る。てか1回オレも氷漬けになったしな」
雪乃「しょうがないから私達で担いで・・・お風呂場に投げ込んだ・・・」
願「ドボーン♪」

鴉「投げ込んだ途端に端から凍るのを見たときは流石に焦ったが」
神舞「まぁ其処はうちらがおったしのぅ。赤手を遣い続けるのには骨が折れたものじゃが」
鴉「というわけで体温が下がらないように安定するまで二時間ほど暖め続けたかいもあり」

全「朝には念のために人肌で暖めさせ続ける程度で良さそうだ。と言う結論に達したわけだ」

「「「「「「「以上、説明終わり」」」」」」」

祈「・・・・つまり」
晃「お前のアビの暴走が原因（きっぱり」

その言葉と共に。
再び・・・目の前がまっくらになった。